今よりも遥か昔の話。
三保の海へ来た私は海の向こうに見える「それ」を見てこう思った。
いつかアメリカ行ってみたいな!
しばらくして「それ」がアメリカではないことに気がついた。
私がアメリカだと思っていた「それ」は伊豆半島。
知識がある今では「ねーよ!」と笑えるものの、当時は凄く真剣だった。
当時の私は駿河湾を太平洋だと思っていた。
というのも「海の向こうはアメリカ」という教え方をされたからだろう。
だからこの考えは間違っていない!と、今でもそう思っている。
素直な良い子じゃん!...とは流石に思わないけど。
でももしかすると、小さな私には「アメリカ」がちゃんと見えてたのかな?って気もする。
全てを知る前はその海の向こうでどんな人達がどんな生活をしているのか。
毎日ワクワクしながら考えていた。
今となってはあまりに遠い記憶となってしまった。
延々と先の見えない海で遮られていて、私の「アメリカ」がどんなものなのか思い出せない。
だけど「それ」を見る度に、目を輝かせてるハナタレ小僧の姿が見える。
...待ってろよ、いつか連れて行ってやるからな。
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